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喜多床

「吾輩だって喜多床へ行つて顔さへ剃つて貰やあ、そんなに人間と異つたところはありやしない」 (夏目漱石「吾輩は猫である」より)

喜多床

喜多床は、明治四年(1871年)、断髪令が施行された年に、旗本舩越家の四男喜太郎が、東京の本郷に創業した、日本で一番古い理髪店です。
喜太郎は、明治維新後に加賀藩前田家の軍隊に入り、前田公の髪結い方を務めました。そこで、フランス人の軍人から、それまでの丁髷とは異なる、断髪を作り上げる西洋理髪の技術を学びました。その後、軍隊を辞め、前田邸の正門前に西洋理髪の店舗を構えました。それが、喜多床です。

加賀百万石十三代目当主前田斉泰公の断髪は、初代の手で行われました。髷を切り落とされた後、公は一筆、「本日、髪を洋夷にす。涙燦然として、降る」としたためたそうです。喜多床の屋号は、前田公の命名によるものです。

喜多床144年史はこちら(PDFファイル)

創業当時の喜多床

創業当時の喜多床は、当時としては珍しい三階建ての洋館で、店内の壁にはガラス製の大鏡がかけられ、従業員は揃いの洋装、使う道具はフランスからの舶来品とあって、「東京の新名所」として名が広まったそうです。

明治十七年に、前田邸が帝国大学になると、喜多床は、学生や教授、文士など知識人が集まるサロンになりました。

文豪夏目漱石も、得意客の一人で、「吾輩は猫である」「三四郎」に、喜多床の名前が登場します。
その漱石先生の思い出を、喜多床二代目景輝が、古い理髪雑誌に語っています。
「先生、良いお天気です」というと、先生は一言、「大きなお世話だ」。頭を刈られながら気持ちよさそうに寝ていたため、終わって起こすのが悪い気がしてそのままにしておいたら、「終わったのか。遅いぞ」と叱られたそうです。

内田百閒の「ねじり棒」や、徳田秋声の「大東京繁盛記」にも、喜多床のことが取り上げられています。

店内にはお客様から贈られたゆかりの文豪の本が並んでおります

二代目景輝は、たいそう勉強熱心な人で、理髪の発達している米国から、専門誌を輸入して、研究に努めました。そして、日本で初めての理髪研究団体を結成し、講習会を開催しました。

ある日、顧客の一人だった言語学者の金田一京助氏が店に来て、「バリカンと呼ぶ国はないか」とつぶやいたそうです。外来語辞典を編集しているが、この語源だけがわからないということでした。景輝は、「ありませんよ」と答え、バリカンの名称を英語、仏語、独語など各国語で言って金田一氏をびっくりさせました。さらに、景輝は、刃の刻印に「バリカン・アンド・マール」という製造会社の名前を見つけ、金田一氏の三年越しの疑問を解決しました。
金田一氏は、石川啄木が上京した時のお世話役でした。景輝に、啄木の下宿先を相談し、啄木は一時、喜多床の3階に下宿し、その後、のれんわけした喜乃床に移っていきました。

大正時代に使われた営業時間表

最盛期には、冗談で、帝大が「喜多床前の大学」と呼ばれるほどだったそうですが、大正11年に区画整理で立ち退きを余儀なくされます。

政財界人の社交場である、丸の内の日本倶楽部ビルに移り、三代目景一がお店を任されるようになります。のちの総理の幣原喜重郎氏や渋沢栄一氏らが顧客だったそうです。

大日本理髪師名鑑

その後、官庁などに多数の支店を出しましたが、終戦後のGHQによる財閥解体で、全て人手にわたり、舩越家には日本倶楽部のお店だけが残りました。現在も、喜多床を名乗る理容室が全国にあるのは、そのためです。

べっ甲の櫛は、今では貴重品です

昭和39年に、日本倶楽部ビルの立替のため、同じ丸の内の三菱電機本社ビルに移転し、四代目一哉が店主となります。
昭和51年に、渋谷の東邦生命本社ビルに出店しました。
平成2年には、五代目千代がOLから転職し、四代目と共に、お店を切り盛りするようになります。
平成11年には、丸の内店を閉店し、現在は、東邦生命本社ビル改め、渋谷クロスタワーの店舗で、古いのれんを守っています。

現在の喜多床

喜多床二代目景輝の言葉である、「お客様は、頭と体を休めにいらっしゃる」を大事にして、長い間やってまいりました。
お顔剃り、シャンプー、マッサージなどの、直接お客様に触れる技術を重点的に、時間をかけて丁寧におこなっています。
もちろん、ひとりひとりのお客様を大切にしていく心が、一番必要です。
お客様のご希望を、出来るだけ汲み取り、お客様の気持ちに寄り添っていきたいと、思っております。
効率重視の今の世の中では、稀少なやりかたでしょうが、喜多床は、伝統を守り続けていきます

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